ぬか漬け(ぬか床)

捨て漬けとは?ぬか床に欠かせない作業の理由と方法を解説!

捨て漬けという言葉はぬか床を作る際に必ず出てくるワードです。その意味や効果はあまり知られていない方も多いそうです。ここではその捨て漬けについて大公開していきます。

捨て漬けとは

捨て漬けとは、特に初期のぬか床が発酵するために必要な栄養分と水分を加えることと米ぬかだけではなく野菜についている乳酸菌を加えていくことが目的です。この捨て漬けによってぬか漬け独特の酸味と深い味わい、芳醇な香りを作ることが出来ます。

捨て漬けの方法

捨て漬けの方法は新しく作ったぬか床に、お野菜をぬか床の表面から見えないようにしっかりとつけることです。乳酸菌は空気を嫌いますからぬか床の中にしっかりと閉じ込めて育てて下さい。

野菜の選び方

野菜の選び方ですが、基本的にはなんの野菜でも大丈夫ですが栄養や適度な水分を補充するといった事で選ぶとキャベツや白菜の外側1枚目の葉の部分や芯、大根やかぶの葉がついた頭の部分(葉は短くても大丈夫です)などは適しています。

捨て漬けに適していない野菜はアクのある野菜です。れんこんやごぼうなどの根菜類、じゃがいもなどのイモ類はアクを吸ってしまうため捨て漬けとしては不向きな野菜です。

期間

期間は一般的には1週間から2週間とされていますがあくまで目安です。捨て漬けにした野菜も食べて味の変化も楽しんで頂きたいので最初はきゅうりとキャベツで1日漬けてみてもらい塩付のような味がしますから覚えておきます。次にまたきゅうりとキャベツを入れて今度は2日ほど漬けます。軽く酸味が感じられると思います。このように初めは好みの味を見つけながら捨て漬けをしていくと楽しく発酵するまでに待っていられます。きちんと発酵してしまえば1日でだいたい漬けられますが好みの味に仕上がるまでは2日漬けてみたりしながら乳酸菌を育てて下さい。

繰り返す

繰り返す作業としては最初のうち味が決まるまでは毎日のようにぬか床の味見をして下さい。そして好みの酸味になるまでは毎日ではなく1日おきくらいに混ぜるようにします(常温の場合なので冷蔵庫でしたら3日我慢して下さい)。野菜を漬けては味見をして少し待つを繰り返していきます。空気を嫌う乳酸菌がどんどんとぬか床の中で育っていきますので味見も楽しくなります。

捨て漬けによる効果

捨て漬けによる効果はぬか床に栄養と適度な水分を補うこと、野菜についている植物性の乳酸菌をぬか床に加えていくことにあります。そして乳酸菌が増えていくことで雑菌が生息しにくくしていき発酵させるための土壌を生成していきます。『最初が肝心』という言葉がありますが正に捨て漬けの作業は肝心な作業となります。

まとめ

捨て漬けにはぬか床の最初で味や発酵を決めていく重要な役割があります。捨て漬けを最初にきちんと行うことでぬか漬け特有の酸味や香りが完成します。様々な野菜で対応できますので、ぬか床を作り始める日のごはんの献立は野菜炒めにすると切った端材で捨てずけも出来て一石二鳥です。